その意図はともかくとして、これでブルース社の事業部は包装材料事業部、水処理材料事業部、建設材料事業部の3つとなった。そして新しい包装材料事業部は全社売上高の70%を超える大事業部となった。その中で電子材料部門は残念ながら5%に満たない売上高の、瘤みたいな存在である。だが、これで電子材料も、優良な事業部の一部となり、ブルース社がつぶれない限り安泰であろうという見方が所内には多い。
私の属する研究グループも、これで電子材料に対する十分な投資が期待できると皆で喜び合った。なお、発表には今回の合併に際しては、本社、事業部、研究所のどこにおいてもレイオフは行なわない、との但し書きがついていた。
新しい包装材料事業部になって初めての、米国研究所のテーマの事業部長以下によるレビューが早速行なわれることになった。ほんの短時間だが電子材料研究グループのレビューも行なわれる。事業部ではマスクも無溶媒レジストも順調に拡販が進んでいる。特に、無溶媒レジストは世界で初めての全く有機溶媒を使用していない製品であり、レジストのマーケットを短時間の間に独占できそうである。(クリヤ・ビュー)