2008年の「ノ-ベル物理学賞」を受ける益川敏秀教授(京都産業大学)と小林誠教授(高エネルギ-加速器研究機構)が12月8日の午前に受賞記念講演に臨んだ。小林教授はゆっくりとした英語で説明した。益川教授は「I am sorry ,I can not speak Englsh」と英語で切りだすと、ハッキリとした日本語で自らの生い立ちから話し出した。(今朝の朝刊)
益川教授の勇気は感動した。本人は「英語は苦手」謙遜をしている。しかし、恐らく曖昧な英語で説明するより正確な日本語からの通訳を望んだと思われる。ここで特許の世界へ話しを飛ばすことにする。
12月4日(木)、弊社主催のセミナ-を開催した。講師は「知財工学」を研究している玉井氏にお願いした。玉井氏いわく「諸悪の根源は、全て曖昧(フアジ-)にある!曖昧は誤解を招きトラブルの根源となる!曖昧を明確にするのが知財工学である」と。
日本企業は外国から特許係争に巻き込まれる機会が増えてきた。しかし多くの日本企業は敗訴(和解)の連続で大金を巻上げられている。その元凶は曖昧な説明にある。外国企業(特に米国)との係争処理は英語で対処せざるを得ない。曖昧な英語翻訳と専門外の通訳では相手を説き伏せられる(説得させる)わけが無い。
外国企業との特許係争に「益川教授流」を取り入れたらどうだろう。下手な英語で対処して勝てる理由が見当たらない。相手が日本企業を訴えて来たのだから「日本語」でやればよい。自分は「日本語」以外は通じない、だから日本語で説明する!と開き直る勇気と気迫が必要だ。
私は、この流儀(侍魂)で米国のパテントロ-ルを撃退した方を知っている。この方に弊社のセミナ-を頼む予定である。(矢間伸次)