此れまでにない歪な選挙であった。
改革するか、しないか、と言われれば、それは改革した方が良いに決まってる。郵政の民営化をするか、しないか,言われれば、それは民営化した方が良いに決まってる。このような、実に単純な二者選択方式は,思考停止を起こしている選挙民にとっては、アレコレ考える必要がなく,大変、都合がよかったかも知れない。
改革の本丸は本当に郵政なのか、もう一度、検証する必要がある。?本来、我々が望む改革は族議員の利権と官僚のご都合主義を断ち切り無駄な税金を使わせない仕組みに変えることではなかったのか?。郵政民営化が改革の突破口になるとは考えにくい。なぜなら,民業と重ねあうサ-ビスを提供して、収入を得ている公共事業者は、いずれ役目を終えて退場するか,民営化をせざる得ない。
これは資本主義経済が行き着く所の要求であるから、この流れはもう戻せない。増してやアメリカも日本の郵便貯金を充てにして待っているから余計に拍車が掛かるであろう。しかし、政府もアメリカもが狙っている郵便貯金は、「いざとなったら預金者の意思で引き出すことができる」という対抗手段を我々は持っている。(既に使い果たして、それだけの現金がある保証はないけど・・)つまり、郵便局は、このまま放ッておいてもJR,NTT,JTと同じように民営化は進むということである。
一方,税金,年金は全て国に召し上げられ、無駄なことに税金が湯水のごとく使われる。国民が口を挟める余地は皆無である。国民には郵便貯金のような、いつでも引き出せる対抗手段が無い。だからこそ、政治家を頼りにしているんだが、その政治家がひどい。
小泉さんは郵政民営化で名を残すだろうが、政治家の質も貶めている。既得権を守るためグチャグチャ言う奴を取り敢えず追い出したが、ただ自分の保身だけが目的で残った者、自分の利益の為だけに、新しく入ってくる者、政治家の質がどんどん劣化していっている。
日本の財政赤字は増え続け.2010年頃には貿易も赤字となり双子の赤字を抱えてしまうだろう。日本は一体何処に行くのか?アメリカや中国のようなシナリオはもっていまい。(中国は何処に行くのか?のコラムを読んでください)歳出を削減して増税をして,国民の蓄えを使うしかない。こんな議論が少しは有ってもよかったのでは・・・。岡田さん真面目すぎて面白くない、という評論家もいたが真面目にやる人をもっと高く評価すべきであろう。真面目は政治家に求められる最低の資質と思うが。小泉さん壊すだけ壊して投げ出さぬようにして欲しい。中学の工作時間に友達が持ってきた時計を分解して、やりぱっなしにした私の苦い経験を思いだした。