日本人は会社や国家を信用して生活をしてきた。その分、依頼心の強い国民であることは否定できない。その反面、日本人、特有の良さもあった。いま、この良さが揺らいでいる。その原因は、国際化を御旗に日本企業の「経営スタイル」が変わったからだ。つまり欧米企業の「経営スタイル」を信奉して、そのまんま丸呑みしてしまったところに問題がありそうだ。
これまでの「日本的経営スタイル」の良さを全面的に否定せず、日本独自の「世界的経営スタイル」を発明出来なかったのであろうか?「日本の良さを残す!」という軸がぶれなければ、欧米企業の合理性を上手く融合できたのでは・・・。今更、悔いても仕方あるまい。
我々は、会社も国も充てにせず、生活していくしかない。今後、日本が生きていくための最後の資源が「知的財産の権利主張」である。つまり、知的財産権の輸出である。工業製品の輸出だけでは喰えない時代になってきた。ところが、あの意味不明の特許明細書では、知的財産権の輸出はできない。このまま放置すれば、叶わぬ夢か、絶望的である。
日本人の社員、経営者、官僚、政治家は壊れ、やがては商品(欠陥品)が、制度(社会保障等)が壊れていく。しかも世界へはハチヤメチヤな「ジャパニッシュドキュメント」が蔓延る。日本の良さを正しく伝へる機会すら失っている。むしろ訴訟世界の「カモ」となるであろう。日本人は「さっぱり、分らない!」とバカにされるのは目に見えている。(矢間伸次)
◆「吉田松陰語録」まつりごと、「政」:冊子:松下村塾より引用◆
めまぐるしく物事や決まりが変わる現代で、何が本当で、何が嘘か、物事の善し悪しが分らなくなった時は、先人たちの残したものの中に答えをさがそう。先人たちも努力して、良いもの、本当のものを作ってきたからだ。その時の思いつきで、決まりや風俗などを変えることは、折角、先人の残した偉業を壊すだけの意味しかもたないのだから。
★解説:国家が頼りとするべきは、この四者(功績のあった人の家、いまも残る良い
制度や風俗、国に伝わる風俗風習、そして良い政治)に勝るものは無い。政治を行う
人は、このことを大切にしなければ成らない。(吉田松陰)