上海に行ったら、何処を見る?
上海の観光スポットは決まり切っているようだ。上海旅行の観光スポットは何れの旅行会社のパンフレットを見ても同じである。敢えて違いを探すなら食べ物、ショピング、ホテル、コストぐらいかな?上海に出張したら「上海博物館」への見学をお薦めする。
上海博物館は1952年に開館した中国古代芸術博物館である。建築面積は3万8千平方メートルで、建物は地下2階、地上5階である。建物の高さは29.5メートルである。博物館の所蔵品は、12万点あり、特に青銅器、陶磁器、書画のコレクションは世界的に有名である。
私が、上海に出張した目的は、中国特許翻訳者の本音を聞くことであった。建前では「没問題」、本音も「没問題」である。建前の「没問題」は営業するときの決り文句である。大丈夫!安心して我々にお任せください!「没問題」ネ、となる。本音の「没問題」は、あなたがOKしたから「没問題」ネ、となる。我々は一生懸命に翻訳しました(?)疑問があれば質問してください!クライアントは何でもOKネ。どんな酷い翻訳であっても(ここが本音)クライアントが「没問題」にしてくれる。こんな美味しい仕事は、そうメッタに有るものではない。
もっと美味しいところがある。日本人の書いた特許明細書は同じ説明の繰り返しである。いちど翻訳すれば、そのパーツは何回でも使えるから生産性が極めて良い。やたらと翻訳文字数が増えるから売上も大きいのである。しかも品質は「没問題」にしてくれる。
パーツである特許請求範囲の文章は意味不明で翻訳不能であるが、なんとか「らしく」翻訳すれば、あとはスイスイである。日本の特許出願明細書の書き方は、まず「特許請求範囲」を作ってから明細部分(本文)へ書き進むのであろう。だから、特許請求範囲と明細部分(本文)との辻褄が合わなくなる。そこで、苦し紛れに(?)明細部分(本文)へ特許請求範囲を、アッチコッチに貼り付けているわけだ。
つまり、特許請求範囲を本文で説明をするというアホな特許明細書になっている。だから、余計に意味不明で奇怪な特許明細書が生産されるわけだ。欧米や中国の特許出願明細書の作成プロセスは日本と反対である。彼らは先に本文を書き上げて、発明を充分に理解して貰ったところで、特許請求範囲を主張するわけだから本文と特許請求範囲はベストモードとなっている。だから特許審査官の理解が得やすいのである。(矢間伸次)
「今週の川柳」
①.審査待ち、長くて発明、忘れている(老いた発明者)
②.猿真似で、日本、失敗す、プロパテント(エライ?役人)
③.プロパテント、空気が読めない、裁判官(酒飲み裁判官)
④.裁判官、いいなりペコペコ、審査官(所詮はサラーリマン)
⑤.拒絶査定、宝の山も、ゴミの山(特許廃品回収業)
⑥.ゴミの山、築いて満足、知財部長(将来のゴミおじさん)
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