日刊紙フジサンケイビジネスアイは、ラスプ-チンと呼ばれた男「佐藤優の地球を斬る」を連載している。7月18日の連載は日本人の間抜け振りと役人の無能を非難している。そのまま引用する。
1973年の田中角栄とブレジネフの会談でブレジネフが「北方四島が領土返還の対象である」ことを(合意した)、文書で認めなかったのは、まさに交渉力の貧困である。文書にしなくてもソ連が発言をホゴにする事は無いという「希望的観測」をいだいていた(外務省の役人)からだ。それと酷く貧弱な語学力を加えておきたい。(引用)
日本企業が外国企業と契約する時も同じことが起きる。「折角信頼関係が出来たのに、いまさら細かく書き込む必要はなかろう。むしろ相手に不快感を与え不信感を抱かせることになってはマズイ」という詰めの甘さがでる。ホンマにアホか!いい加減にせい!(矢間)
もうひとつ、日本海軍の真珠湾攻撃の奇襲作戦は奇跡的に大戦果を上げることが出来た。しかし攻撃はそこまでで、日本海軍司令部は第2攻撃を命じることなく引きあげさせた。即ちトドメを武士の情け?で止めてしまったのである。トドメとは、ドックや石油タンク等の戦争インフラのことである。ところが日本海軍は、「われわれの敵は武器をもった兵士と軍艦だけである」と決めていたのかも?戦争とは局地戦だけではない。日本人の論理力のなさが致命傷となった例といえよう。
そこには日本人特有の、「うまくいくかは分からないけどとにかくやってみよう、上手く行ったらこちらの被害が出ないうちにサッサッと引き上げだ」というセコイ魂胆が見える。つまり、どんな大事な場面でも日本人特有の曖昧さがでるのである。
外国へ出願する特許明細書でもおなじことがいえる。技術者が死に物狂いで年月を重ねて得た成果を、いとも簡単に扱い全てをウヤムヤにして発明の価値を下げているのである。最後の最後の最も重要なところですべてをパア~にしているわけだ。外務省や日本海軍の悪のフア-ムとおなじだ。関係者は社会保険庁の悪のフア-ムを非難する資格はないかも・・(矢間伸次)