次は市場の変化である。いまは物が溢れた状態である。物が溢れると生活の仕方、(スタイル?)が大きく変わる。我々の価値観は多様化して変わって行く。勿論、仕事のやり方も、会社と個人との関わり方も変わって来た。物が溢れるということは成熟期、衰退期を迎えているわけだ。だから全てが変わる。社員だって「将来の大器も、いまでは自宅待機」に変わった。
いまは物が売れないわけではない。欲しい物が無いだけである。作り手側も消費者も欲しい物さがしをしている状態である。欲しいものがあれば諸費者は買う。お正月の「福袋」は高くてもポンポン売れているではないか。消費者は、「福袋」に何を求めているのか?この辺りにヒントがありそうだ。
これまでは売れる物がハッキリと分かっていた。それを、他社よりもいち早く商品化し、しかも安く、更に便利な機能をつける競争に勝てばよかった。成功の暁には必ず売れるという保証があったから本当の意味のリスクはない。。今は、違う!。売れる(将来どうなるかわからない)保証が無い技術を手掛けねば成らないリスクがある。日本の企業もハイリスク、ハイリタ-ンの時代を、いよいよ迎えたわけだ。
これからの時代は何事を起こすにしても「しんどい」。「しんどい」けど隙間、ニッチを集合させて独自の核事業を育てて行かねば成らないのだ。独創性で勝負することになるのかな?
日本企業は組織でもって同じ物をたくさん、安く作るのが得意であった。今後は、個人が持っている知恵、といった知的資産をどのようにして引き出すか、が重要と成ってきた。会社も社員が持っている知的資産に頼らざるを得なくなってきた。これからは、小さな会社や個人の出番が多くなるであろう(矢間伸次)