オシムジャパンが誕生した。オシム語録を拾い出すとこんなことになる。
1.他国の真似をする必要はない、日本が持っている本来のクオリテイを引き出していく
2.初心に戻ればよい、「失望」というからには前段である「楽観」が、有ったはず。その「楽観」を分析して事実を知るべき
3.つまり、「日本化」である
日本人が最も得意とするのは、先人達の技術を研究して改良を重ねる「もの作り」である。コツコツと「もの作り」をする根気と粘りは世界最強の民族であろう。執念深いといえばそれまでだが、凄い資質である。
「もの作り」すなわち技術は、全人類を幸福にするために使われるものである。その「究極の理想」を突き詰めていく資質を日本人は持ち合わせている。技術の進歩は「矛盾」の繰り返しである。新しい技術で便利になれば、一方では悪さ(害)がでる。日本から生まれた「理想へ向けた安全な技術」が地球規模で必要とされている。その為には、日本人が生み出した「知的財産」を分かりやすく世界の人々につたえる義務がある。一方では貢献に対する御褒美をいただく権利も生じる。
日本人技術者が果たす役目は実に大きい。元々日本人はマネ-ゲ-ムなんて向いていない民族である。サッカ-の「オシム語録」に習って「日本人らしさ」を全面に出すべき時期にきているとおもう。ただし世界の人々が理解できるのは、残念ながら単純で論理的である英語で説明する必要がある。あのコテコテの日本語は理解できないのである。だからこそ、相手に理解してもらう、という「親切な思いやり」が求められる。(矢間伸次)