6月と言えば梅雨である。梅雨と言えば紫陽花と蝸牛を連想する。紫陽花は自分が好きな花木の一つである。最近はいろんな種類の紫陽花が出回っている。高価なものは買えないけど小さな鉢物で2-3年は鉢植えで楽しんで、元気がなくなると庭に戻すようにしている。
柏に住み着いて35年になる。小さな庭に初めて植えた花木が紫陽花である。なぜ紫陽花なのかと言えば、花木を買うお金がないから「挿し木」で増える紫陽花にした。当時、我が家の廻りには家が少なく冬はとてつもなく寒かった。寒くて寂しい冬は、独身の身にはこたえた。
紫陽花は寒くて寂しい冬から春の訪れを正直に教えてくれた。葉の新芽を確認する事で気持ちが随分と明るくなった記憶がある。紫陽花と言えば鎌倉の紫陽花寺(名月院)が有名である。3年前、カミさんと訪れたが人が溢れ返って境内に入ることが出来なかった。
鎌倉まで出かけなくても柏の近くにも紫陽花寺がある。松戸の本土寺である。この数年はバスツワ-でおばさん達が押し寄せるようだが、朝早くなら紫陽花の美しさが堪能できるはずだ。千代田線の北小金下車で徒歩10分も掛からない。(矢間伸次)