財務省が発表した2月の国際収支よると所得黒字が一兆3000億を超えたそうだ。所得黒字額は過去最高となり貿易黒字額を上回る事が確実となった。モノの取引から投資で稼ぐ構造に転換していることが明らかになっている。シンドイ目にあって「モノつくり」するよりは投資で儲けるというアメリカ流の考えが浸透してきた証拠である。
雑誌の「ブラさがり広告」を電車のなかで見た。「日本人は格差に恐れるな」と言うタイトルが目を引いた。近々、書店に出向いて、立ち読みしてこようと思う。寄稿しているのはアメリカフアンドの手先である「竹中平蔵」である。彼はアメリカ帰りの「エリ-ト」と称されているが、本来「エリ-ト」とは国益を守る為に働く人のことをいう。彼は元来、学者だったらしいが、こんなに政治屋に向いているとは予想外であった。
日本のエリ-トは、当人達がその気になっいるだけの「つもり族」がほとんどで真のエリ-トは少ない。「つもり族」は東大を出て、役人になって、税金を使ってアメリカに留学し、アメリカの手下となって日本の利益を吸い上げている。彼らは「モノつくり」より「マネ-ゲ-ム」の方が正しいという論理を持っている。アメリカかぶれするのは勝手だが、日本に帰って「楽して金を稼げない奴はアホだ!」と、のたうち廻っているからたまらない。
「マネ-ゲ-ム」は犠牲者をたくさんださないと成り立たない仕組みである。詰まり、極少数の勝ち組と大多数の負け組みを作る必要がある。一方、「モノつくり」は、人類の幸福につながる。賭け事、バクチとは違う。確かに、産業廃棄物をはじめ環境汚染という公害問題も引き起こすが、技術、人間の良心が解決してくれる。ただし、まじめに「モノつくり」している技術者を騙して金儲けに利用する輩がいるから用心しなければならない。日本アイア-ルは汗を流さない金儲けは絶対にやらない。面白おかしく喰えていければそれでいい。(矢間伸次)