2月16日朝日新聞(朝刊):「日本GDP4位に転落.円安響きドイツ下回る」
バブルの崩壊から続く「失われた30年」の低成長が齎した結果であると論説されていた。2面には、「転落 失われた30年の果て 日本の技術力 世界に遅れ」 と大きな見出しがある。
そして7面には 「ドイツ「稼ぐ力」で浮上 高付加価値を国内製造 輸出し高いシエア」とある。大きく紙面を取って解説されていた。整理すると、①付加価値の高さで勝負、ニッチ市場で高い世界シエアを持つ、それを支えているのが非上場のドイツ企業である ②ドイツ非上場企業の経営者は短期的な利益に左右されず長期的な視野 視点を持っている。 ③ドイツ国の中小企業は開発から海外販路の開拓まで、同国の研究機関や大学の支援に助けられており、中小企業の「ものつくり」を支えている。
IPMAは、とある技術の動向や市場動向に関心を持ち「IPランドスケープ」つくりに挑戦してきた。情報の収集は世界が対象である。検索言語は当然英語である。その結果、これまで聞いたことのない中小専業メーカが抽出され、その多さと技術の多様さ深さに驚いた。それらの技術はあらゆる分野で(IT関連、宇宙関連など)大手企業の技術や製品に組み込まれていく。日本国内に入っている情報だけで、「ものつくり」をしていたのでは世界から取り残されて行くのは当然か。
スペインに移住している友人の話:ラテン系であるイタリア、スペインでは、家族との生活が最優先であり、その生活が犠牲になるような働き方をしないという考えが根強く伝承されている面がある、と。しかしその生活を守っていくには「もの育て(酪農・農業)」「もの作り(資材・道具・」という労力が必要である。日々の働きの中で試行錯誤を繰り返しながらニッチであるが新しい付加価値を生み出している。ドイツ非企業の「もの作り」に関係がありそうだ。
一方、彼らが考案した技術に眼を付けて投資をし自社の商品やサービスに組み込んで大きなビジネスを作る人もいる。
コスト削減だけでなく付加価値のある商品、サービスへの投資が日本に必要かと思う。(発明くん2024/02/28)