おしまいに「発明くん」の能書
「IPランドスケープ」とは、なんだ、と疑問を投げかけたからには、自分なりの定義を決めておきたい。会社の経営資源は、人と金そして情報である。IPランドスケープとは、「経営開発情報」「研究開発情報」「知財開発情報」が、三位一体となって知財経営を推進するための「知的基盤(インフラ)」である。このインフラが進化(賢く)して行けば仕事の効率が格段と良くなる。働き方改革へ繋がる。
第4次産業革命で、日本製造業の地殻変動が起こり激変する。日本経済を支えてきた自動車産業も100年に一度の変革を迎えたといわれている。自動車産業の裾野は広く、その影響は他産業にも及ぼす。
IT端末機に組み込まれる素材や電子部品と、観光事業での「おもてなし、日本料理、アニメーション、カジノ」では日本の経済を支えるには無理がある。日本に必要なのは、イノベーションを生み出す人材育成と土壌作りへの投資である。「高度成長期時代」に投資のチャンスはあったはずだ。
例えば、筑波学園都市の建設である。国の研究機関を筑波へ移すことだけが目的となり、目指すべき学園年都市像のコンセプトが浸透しなかった?・・・。民間企業の研究所移転も促したようだ。しかし、例え移転したとしても、その組織は内向きで世界から能力(様々な)の高い研究者を積極的に集めるまでには至らず、グローバル化が遅れたのではなかろうか。「日本版シリコンバレー」を目指すチャンスでもあったかも知れない。しかし、詰まるところ「日本人研究村」で終った。「日本知財村」も同じである。
【明るく成れる新聞記事】:朝日新聞(2019年10月11日):武田 創薬拠点を開放56の企業・大学入居 連携を図る
武田薬品が神奈川県の研究所「湘南ヘルスイノベーションパーク」の一部を企業や大学に貸し出している。企業秘密が集まる創訳研究施設を外部に開放するのは日本の製薬企業で初めてと言う。どんなねらいがあるのか。欧米では2000年時代以降、産官学の多様な組織が集う地区を整備し、新薬創出につなげてきた。日本の製薬業界は、「オープンイノベーション」の取り組みで後れを取っている。(記事原文を引用)
【くら~くなる新聞記事】:朝日新聞(2019年10月31日):沖縄科学大学院大「論文の質」世界9位
「世界最高水準の研究大学」を目指して2011年に設置した沖縄科学大学院大(OIST)が11月1日に9年目を迎える。OISTは、従来の大学のあり方に囚われず、世界最高水準の研究大学をつくるために沖縄に設置した。働く研究者は、教授。准教授ら教員を含めて約500人、40以上の国、地域から集まり、半分以上が外国人だ。財務省は国の財政難のなか、国立大学への運営費の補助金を削除し、自前で稼ぐ自立的経営を求めている。軌道に乗ってきたOISTだが、前途が見通せない。全く新しい組織つくりを目指してきたのに他大学と同じ目標を求められたOIST側は危機感を募らせる。(記事原文を引用)
ラグビーの日本チームが、まさにグローバル化したチーム(組織)であると確信した。グローバル化とは、国や人種に関係なく自分が活躍できる働き場所(国)で輝くことができる土壌のことだとおもう。まだ先進国になり得ない日本国はともかく、日本人は世界の人々から好感をもたれているので希望は持てる・・・。とりあえず今回は此処までとする。(発明くん 2019/011/05)