果たして特許事務所の未来はあるのか、特許弁理士はお金持ちに成れるのか、それともヨレヨレになって「アル中」予備軍になるのか?恐らく会計監査法人のように大きな事務所が生き残り寡占化が進むであろう。大きな事務所は総合力をアピ-ルしたいところだが、反面「大量生産によるコストダウン」が要求される。とはいっても、この種の製品は工場生産とは違って個人の手作りであるから品質保証、生産高にバラツキが出て当然であろう。
更に厄介なのは新種の大企業病に犯されることであろう。従人なサラリ-マンが生み出してきた大企業病とは遺伝子?ウイルスが違うから厄介かも・・・・・・。ということで、大きいからと言って経営が上手く行くとは限らない。固定費用が大きくなる一方で、受注コストは下がる、の悪循環スパイラアルに陥らなければ良いのだが・・とにかく中途半端はまずい!
もひとつは専門分野、得意分野を深く絞り込んで「世界で戦える特許明細書つくり」に拘る生き方である。小規模事務所であっても、この生きかたをする弁理士はハイレベルのスキルと高い「志」を持つ必要がある。「志」ある弁理士はレベルの高いクライアントと付き合うことで更にスキルがあがる。能力あるクライアントであれば正当な対価は払う。肉体、体力勝負でコストと納期しか関心を寄せないクライアントでは、はいずれ使い捨てられる。今後の特許事務所経営はこの2つに2極化されていくであろう。(矢間伸次)