中国、2012年の特許出願目標は、なんと200万件?
中国の特許出願件数は増加の一途をたどっている。因みに2010年の特許出願件数は、特許:293.066件、実用新案:407.238件、意匠:409.124件で合計:1.109.428件である。2011年の特許出願件数は、特許:526.000件、実用新案:585.000件、意匠:522.000件で、合計:1.630.000件を超えたようである。
2012年の特許出願件数は、なんと2.000.000件を目標としているそうだ。この目標件数は無理な数値ではないと思う。中国の勢いから見れば達成可能な数値であろう。
いま中国は、特許出願の増進キャンペーンを推進している。具体的には出願費用の補助、税法上での軽減等の施策がとられているようである。キャンペーンの目的は知的財産権への啓蒙活動を通して国産技術を育成することである。更にはグローバル中国企業を生み出すこと、国産技術を世界へ輸出すること、などが挙げられる。
中国は世界の中でリーダー役を担っていくという野心がある。この国家戦略は資源国や発展途上国を中国技術で支援して取り込むという狙いがある。つまり知的財産は国家戦略のひとつとして組み込まれている。
もちろん知的財産は産業発展のためには欠かせない重要な材料として位置づけている。だから、特許出願件数の大幅アップを産業成長のスローガンに掲げたのである。この目標を達成させることは、社会主義国家体制のメリットが充分に生かされるであろう。国家の命令として強引に実行するのは難しいことではない。何も決められない日本政府とは対照的である。
国家が掲げたスローガンは政府の威信にかけて達成せねば国民からの信を失うことになる。もちろん政府の指導者は、下手すれば自分のクビもヤバくなる。彼等は国の威信と自分達の保身のためにあらゆる手段を使っても達成すべきである。と必死である。因みに日本語であれば、達成せねばならないと表現するであろう。。
日本では、下手な鉄砲、弾数多くを打っても当たらない状況であるが、中国は弾の数が桁違いに多い。まるで散弾銃で「あちら、こちら」とやたらと打ちまくっている状況である。たとえば日本から出願した特許は中国が、ぶっ飛ばした弾に当たらないとは限らない。むしろ命中の確率は高くなるであろう。発明の内容、質はともかく「ゴミ特許」であってもヒョロヒョロ弾であっても命中する可能性は充分にある。
なぜなら日本から出願される中国特許明細書の内容が曖昧であるからだ。曖昧範囲が広ければ広いほど標的は拡がるわけだ。日本企業は中国へ特許出願する際、我々の技術は中国に未だ存在しないとう天動説がいまだにあるのか、先行技術調査もロクにせず出願をしている。それとも中国語は読めないということで、先行技術調査ををあきらめているのか、その現状は定かではないが、今後は、ますます
中国特許調査がしにくくなることは間違いない。日本は中国に対して、また大きなハンディをかかえてしまった(矢間伸次)。