知財マンが元気になれるセミナーを開催しました
12月15日(水)、「IPアカデミー」オプション講座を開催しました。講座の表題は「パテント・トロール対応(撃退)戦略」で、講師は(元)小糸製作所 知的財産部長の長谷川修司氏へお願いしました。受講者の皆さんからは、「こんな生々しい話を聴くのは初めてで大変勉強になりました、有難うございました!」という感謝の言葉をたくさん貰っています。また一部の受講者からは、「元気が沸いてきました、何事も諦めずに最善を尽くすことの大切さを教えて貰いました」と、い言った類のメールも幾つか届いています。
既に、ご存知の方が多いと思いますが、小糸製作所はパテント・トロールからの「いちゃもん」を断固として撥ね付け、戦いに挑み、勝利を得た、唯一の日本企業です。
★講演の内容は大きく分けて「4パート」ありました。
1.知財リーダーとして体験をしたパテント・トロールとの係争事件を熱く語る
★:知財リーダーが果たすべき役割(職務)と責任について
2.パテント・トロールの基本戦略は、金を召し上げる為には何でもあり
★:いちゃもん、脅し、執拗、戦意喪失させ和解へ持ち込む「ゆすり戦略」の極秘を知る
3.パテント・トロールとの戦い、「実戦編」 おまけ?裁判状況まで実況?
★:戦争に勝つ為には戦える基盤(上層部の理解)と武器(証拠資料)がいる
(実際に戦場で戦った兵士の言葉は重く且つリアリティで説得力がありました、飽きずに最後まで引き込まれてしまいました。)
4.対パテント・トロールの「必勝戦略」を授ける
★:敵を知ること、インテリジエンス度を高めること、自分の目で現状を見ること、弁護士、弁理士への「まる投げ」はご法度、
【講師からのメッセージ】
1.「IP戦争」で戦死することは、なかろう、しかし、これからは企業が死ぬことがある、即ち「知財倒産」する時代となった、
2.外国での知財係争は、当該国での「実戦経験」が何よりも重要である。体力、気力のある若手の知財マンは、どんどん海外へ出て経験を積むべきである。
3.経営上層部の決まり文句は、この裁判に勝てるか?どのくらい金が掛かるのか、わが社のイメージが悪くならないか、の3点セットである。説得する力(論理力と強い意志)をつけるべき
4.経営上層部の支持を得るのが知財リーダーの仕事である。「上層部は知財に理解がない」、と嘆いていたのでは「知財部員」のモチベーションが下がる。
5.一度、金を払えば、際限なく「たかり」を続けるのがパテント・トロールである
6.彼らの不当な「資金源」になってはいけない、戦う時は断固、勇気を持って戦うべきである
7.手強い相手、厄介な相手を避けるのがパテント・トロールの常套手段である
8.自分の経験を伝えることで、お世話になった「知財社会」への還元が少しでも出来るのではないか、と考え、このようなボランティア講師をしています。(以上)原稿纏めはセミナー事務局